【連載/植物とともに暮らす】第9回 夏至のハーブレシピ

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第9回 夏至のハーブレシピ


アメリカ西海岸の北カリフォルニア・バークレーに暮らす、民族植物学者でハーブ研究家のウィーバー佳奈さん。海外をフィールドに、さまざまな土地を訪れ、人と植物がどう関わってきたのかについて研究と対話を重ねてきました。

6月に入り、間もなく夏至がやってきます。連載第9回目の今回は、夏至に向かう季節にぴったりなハーブレシピとおすすめの過ごし方をご紹介します。

文・写真◎ウィーバー佳奈
プロフィール写真◎WAvewell Earth Studio

夏至について

北半球では夏至に向かって太陽の力が増し、植物もそれを受け止めるかのように葉を伸ばして、生命を謳歌しているように見えます。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

地球が太陽の周りをひと巡りするリズムと共に、この星の上に暮らす私たちは生きています。古来、1日のうちで日照時間がもっとも長くなる夏至・日照時間がもっとも短くなる冬至・そしてその中間地点である春分と秋分は、世界各地の文化で大切にされてきました。

中でも夏至は、太陽の光が地上で混ざり合い、そこで生命のもたらす豊かさが最高潮に達する中、その恵みを祝うタイミングとなります。太陽の光がもっとも多く降り注ぐこの時期は1年の中でもっとも植物のエネルギーが増すと言われており、この時期に収穫の時期を迎えるハーブも多いです。

ヨーロッパの複数の地域では、夏至の日に収穫されたハーブに特別な力が宿ると考えられてきました。この季節に満開を迎えるセントジョンズワートやカモミールなどは、夏至の午前中に収穫し、お祝いやメディスンづくりに用いられてきました。

 

今回は、太陽の季節にぴったりな、私のお気に入りのハーブレシピをいくつかご紹介します。

夏至の頃に咲くセントジョンズワートの花

 

夏至のレシピ①夏のおひさまハーブティー

ハーブティーは熱湯で抽出したり、水に一晩漬けるなどして抽出する方法が一般的ですが、太陽の熱の力を借りてハーブティーを作ることもできます。熱湯で抽出するよりもマイルドな風味に仕上がり、また太陽のエネルギーも込められて生命力あふれるパワフルな味わいになります。

夏至の日に作ると、夏至のエネルギーの込められた少し特別なお茶ができあがるかもしれません。暑い時期は、一度作ってから冷蔵庫で冷やしたり氷を入れていただくと爽やかに召し上がることができます。

 

●作り方

  1. ハーブを準備する(カモミール、ローズマリー、ラベンダー、レモンバーム、セージ、ミント、レモングラスなど、手に入るもの。ドライハーブでもOK)。
  2. 蓋付きのガラス容器にハーブと水を入れる。
  3. 太陽の下で数時間(風味が強くなりすぎない種類のハーブであれば〜1日程度)置く。
  4. 好みの風味になったら冷蔵庫で保管して早めにいただく。

夏至のレシピ②セージとミントのリフレッシュスプレー

梅雨のじめじめした季節に、空間や気分のリフレッシュにご活用ください。セージには抗菌作用があり、空間を浄化する力があります。ミントに含まれるメントールがフレッシュな空気をもたらしてくれます。

 

●材料  カップ 2杯分

  • セージ(コモンセージ、ホワイトセージなど、お好みで)… フレッシュの場合は一掴み、エッセンシャルオイルの場合は 5滴ほど
  • ミント(ペパーミント、和ハッカなど、お好みで)… フレッシュの場合は一掴み、エッセンシャルオイルの場合は 5滴ほど
  • 無水エタノール 10ml
  • 精製水 40ml
  • スプレーボトル(ガラス製など、アルコール対応のもの)

●作り方

  1. フレッシュハーブを用いる場合はハーブをボトルいっぱいに詰め、無水エタノールと精製水を入れて振って混ぜる。ハーブは一晩漬け込んでから取り出す。
  2. エッセンシャルオイルを用いる場合、エッセンシャルオイルと無水エタノールをボトルに入れて混ぜてから、最後に精製水を加え、よく振り混ぜる。

おひさまハーブティー

 

夏至のレシピ③カレンデュラオイル

太陽のエネルギーとつながりを持つカレンデュラですが、皮膚などに外用すると、 •肌荒れや刺激を受けた皮膚を癒す

•日焼け止め

•抗炎症効果

•リラックス効果

などがあるので、これから迎える太陽の季節にもぴったりです。オイルに漬け込んで、完成までひと月ほどかかるため、今から仕込むと梅雨明けの真夏の季節にできあがります。

 

●材料  カップ 2杯分

  • 乾燥カレンデュラ
  • オイル(アーモンドオイル、あんずオイル、オリーブオイル、液体ココナッツオイルなど)

●作り方

  1. 容器にカレンデュラを詰めて、オイルを注ぐ。
  2. 1カ月ほど寝かせる。
  3. 茶漉しなどで花びらを濾したらできあがり。

夏至におすすめの過ごし方

太陽のエネルギーが満ちるこの時期、自然の豊かさや、太陽の光、そしてその対となる夜の闇をお祝いしてみるのもおすすめです。晴れていたら日の出を見たり、太陽の光を浴びること。外に出て、自然のエネルギーを感じること。

自然の巡りに感謝すること。季節の旬の果物や野菜をいただくこと。地上に生えている草木に触れること。

夜に焚き火やキャンドルに灯を点して、夜の暗さを感じること。大地に触れてグラウンディングすること。新しい季節に向けて断捨離するのもおすすめです。

皆さまは今年の夏至をどのように過ごしますか?

太陽と植物とともに、どうか皆さまも素敵な季節をお過ごしください。

 

太陽と繋がるカレンデュラの花と、それを囲むラベンダー

次回は6月29日(月)配信予定です。お楽しみに!

ウィーバー佳奈さん 

植物研究者(民族植物学・環境学)。東京大学とオランダ・エラスムス大学で修士号を取得、カリフォルニア大学博士課程で環境学・生態学・民俗学を横断的に研究。2015年よりアメリカで暮らし、ネイティブアメリカンのコミュニティから伝統知を学ぶほか、アフリカ・中米・欧州などでのフィールド経験を持つ。現在は大学を退き、ハーブによるセルフケアやウェルビーイングをテーマに、SNS、YouTube、雑誌、講演などで発信。科学と伝統知、感性の両面から植物の魅力と可能性を伝えている。

 

●Seed from Earth hhttps://www.seedfromearth.com/
●Instagramアカウント @seedfromearth

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