高齢者の「クオリティー・オブ・ライフ」を意識した炊飯器

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こんにちは。編集部MBです。

  先日取材で訪れた「健康博覧会」で、気になった商品がありました。それは、家電メーカー「タイガー魔法瓶」が展示していた炊飯器で、“高齢者が食べやすい「さらっとご飯」が炊ける”というもの。2010年より同社と兵庫県立大学が共同研究を始め、開発されたのだそうです。

 高齢になると舌筋、顎筋、口輪筋などの筋力が低下し飲み込みにくくなり、また、反射神経、反射運動も低下するため誤嚥しやすくなるといいます。つまり、噛みごたえのあるもちもちとした“ご飯”は、主食でありながら、高齢者にとってはリスクが高い食べ物になってしまうというわけです。

 「炊飯時の水量を増やせば?」という考えも間違ってはいませんが、それではご飯のおいしさは損なわれ、食べる楽しみが低減してしまいます。さらに、おかゆにしてしまえば、必要な栄養量を確保するのが難しくなるという問題も……。同社は、「噛んで食べ続けられる喜び」は、高齢者のクオリティー・オブ・ライフに重要だと考えました。そこで生まれたのが、この炊飯器です。

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 同社いわく、ご飯の飲み込みにくさの最大の要因は「粘り」で、粘りの原因は「おねば」。この、炊飯中に発生するおねばを、栄養や旨味がそこなわれない程度に回収することで、“食べやすいけど美味しいご飯”=“さらっとご飯”が炊けるのだそう。

 実際に試食してみたところ、本当に美味しい! 同社の調査によると、普通に炊飯したご飯に比べ、ねばつきが約20%カットできているそうです。

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 超高齢化社会を迎えた今、各所から“高齢者が食べやすいごはん”が求められているのだそう。そのひとつである介護施設や高齢者デイサービスセンターでは、過重労働や人手不足が深刻な問題となっています。食べやすいごはんは、食事の介助を軽減する一助になるかもしれませんね。

 

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