
「和ハーブ&アロマクラフトコンテスト 2026」では現在、クラフト作品を募集しています。植物の可能性を探りながら、自由な発想で作品を生み出す本コンテストには、毎年、作り手の想いが込められた個性豊かな作品が集まります。
注目は、昨年から新設された「和ハーブ部門」。そもそも「和ハーブ」とはどのような植物を指し、そこからどんなクラフトが生まれるのでしょうか。ここでは、身近な植物の魅力や可能性を引き出す「和ハーブクラフト」について紹介します。
和ハーブとは
「和ハーブ」とは、日本各地で古来より使われてきた有用植物のことで、人々の生活や健康維持に活用されてきた存在です。こうした植物と人との関係性には、「身土不二」や「三里四方に医者いらず」といった思想が象徴するように、土地の自然素材と私たちの身体には、深い結びつきがあると考えらえます。
和ハーブと西洋ハーブの違いとは こちらを参照

和ハーブのクラフトとは
植物は古くから衣食住に深く根づき、実に多様な形で生活に取り入れられてきました。化学原料に取って代わられるものもありますが、特に植物の優れた効果効能、そのやさしい質感や豊かな香りなども改めて見直されている価値です。現代でも健康や美容の分野、ウェルネス分野にかかわるものには植物の存在が欠かせません。
健康・美容・ウェルネス分野のクラフトというと、例えば…
●飲食系・薬用系:料理の材料や調味料・スパイス、ハーブティ
●日用品系:脱臭剤、防虫剤、入浴剤やバスソルト・バスボム、ハーブ石鹸
●衣類系:染料、繊維、織物、紐縄、バック類、敷物、履物
●コスメ系:化粧水、ボディクリーム、フレグランス
●セラピーアイテム系:ハーブボール、ハーブキャンドル、ポプリ
●生活行事系:季節の飾り
などが挙げられ、ほかにも、紙の原料や塗料、家財道具や器類など幅広くあります。

「和ハーブ&アロマクラフトコンテスト2025」の和ハーブ部門作品
2025年に開催された「和ハーブ&アロマクラフトコンテスト」の作品を見てみましょう。
【審査員特別賞】長寿を祝う彩りの四季 ポプリ(根津実千代さん作)

制作の過程と学び
「和ハーブから連想されるのが、日本古来の香り、民間療法などでした。
以前身近な日本産ハーブを調べたことがあり、おばあちゃんの知恵袋的な薬用植物を知ったのですが、今回もその時のことを思い出しながらテーマを絞りました。
高齢者にとっては懐かしく、若い方には新しい、そんなクラフトを作りたい。敬老や長寿を祝う、年齢の差はあれども家族で楽しめる、そして何より高齢者から教えてもらえる…
そんな時間が過ごせたら幸せですし、温かい気持ちになれるでしょう。五感へのアプローチはお疲れ気味の現代人にも、記憶の薄れた高齢者にもきっと良い結果をもたらすことと思います」
【準グランプリ】山・里かおるナチュラルバス(仁井田裕子さん作)

制作の過程と学び
「私の住む中山間地域において未利用資源がたくさんある事を最近知りました。今まで意識もしていなかった事です。昔から地域に自生するものも、手を加えなければ、豊かな自然を守ることができない。またその自然をどう活かすかも課題になっていることも知りました。
現在、和ハーブも市場に出回り、エッセンシャルオイルやハーブティーで身近に接する機会も多くなりました。今回、里山に生息するものを使用し活かしてみようと取り組みました。
和ハーブをもっと身近に感じていただき、私たちのバスタイムが心地良い瞬間になるように考えました。何種類かをブレンドすることで、深みが増し、心地よさも強く感じられるように思います。昔懐かしさを感じる和ハーブも新鮮なものとなります。
ご自分の癒やしのひとときに活用していただきたいと思います」
【グランプリ】黒文字ライト(大内春佳さん作)

制作の過程と学び
「自宅に黒文字とドクダミがあり、剪定や草刈りした時の枝葉を何かに活用できないかと思い、この作品を思いつきました。
黒文字は香りばかり注目されていますが、そもそも葉や枝によい香りがあり、葉や枝を実用品として使ってきた歴史が日本にはあります。現物をもっと見てもらいたい、知ってもらいたい、という思いも込めています。
そのため、ところどころしか残せませんでしたが、葉や枝の産毛、花になるところも残しています。
葉の葉脈を出すのに、パイプ洗浄を使う作り方もありましたが、環境的に思うところもあり、重曹を使いました。その結果、程よい透け具合になりました。
また、重曹で黒文字の葉を煮出すと、茶色い染液が出るので、ドクダミを挟んだティッシュペーパーは、ボンドと染液を混ぜた液で重ね合わせました。
もう少し改良したかった点は、独特の香りで、雑草扱いされてしまうドクダミも、インテリアとして活用できたらな、と思いましたが、押し花にして使うことしか思いつきませんでした。また、本当は本来の黒文字の葉の付き方で、葉を取り付けたかったのですが、難しくて断念。改めて、自然のなせる芸術にはかなわないと感じました」
ほかにも数多くの作品が集まり、植物がもつ大きなポテンシャルをうかがえます。
興味のある方は、「和ハーブ&アロマクラフトコンテスト 2026」にぜひチャレンジしてみてください。

編集部M












