
医療やリハビリ、セラピーの場で、近年注目されている「ファシア(fascia)」。
「筋膜」とも訳されるファシアですが、最近では筋肉だけでなく、あらゆる臓器や器官をつなぐ膜という認識が広がり、その重要性に関心が集まっています。
いわゆる「筋膜」とはどのように異なるのか、また、何が重要で注目されるようになったのでしょうか。その最新医療の研究と臨床の経験から、“心身をつなぐネットワーク”であるファシアの重要性が解明されつつあります。
ここでは、そうしたファシアを理解するためのポイントについてまとめました。
〈目次〉
Q1 「ファシア(fascia)」とは?ー全身をつなぐ“第3の伝達経路”ー
Q2 ファシアの3つの特徴とは?ー「テンセグリティ構造」「アナトミートレイン」「半導体性質」(今回のテーマ)
Q3 ファシアはなぜ重要?ー身体・生理・心理の相関ネットワーク
Q2 ファシアの3つの特徴とは?
ー「テンセグリティ構造」「アナトミートレイン」「半導体性質」
ファシアを理解するために、3つの特徴をおさえましょう。
まず1つ目は「テンセグリティ構造」。これは張力と支え合いのバランスで成り立つ構造のことです。テントがロープの張り具合で安定するように、私たちの体も全身の張力バランスによって保たれています。どこか一部が強く緊張すると、その影響は全体に広がります。

「テンセグリティ構造」の模型。木材(骨格)同士は直接接しておらず、張力でバランスを保ち、宙に浮くように見える。
2つ目は「アナトミー・ライン」という考え方。筋筋膜は足裏から頭まで線のようにつながり、離れた場所同士も影響し合っています。実は、これが東洋医学の「経絡」のラインとも重なり、経絡経穴の実態ではないかと考えられています。

筋筋膜のつながり「アナトミー・トレイン」のひとつ、スーパーフィシャル・フロントライン
3つ目は半導体のような性質です。ファシアは水分を含み、張力がかかることで電気的な働きを示すと考えられています。つまり体は、力学的な構造であると同時に、電気的なネットワークでもあるのです。
〈つづく〉













