【セラピー体験記 第19回】
とらこ先生と行く! 花摘みツアー 後編

投稿日:2023年7月6日

『セラピスト』6月号第2特集「私の“こだわり”オーガニック」に掲載の日本豊受自然農場。

静岡県函南町にある豊受自然農場で開催された「とらこ先生と行く 春の花摘みツアー」に参加してきたときの様子をお伝えする体験レポート。今回はその後編です。

※前編はこちら

そら豆収穫体験

突然ですが、「そら豆」の名前の由来をご存知ですか?

空に向かって育つから、「そら豆」なのだそうです。

そして、一旦空に向かって育った後、さやが下を向いた頃が収穫どきなのだとか。
「空を向いて育つ」の言葉にふと見上げると、いつの間にか雲は晴れ、鮮やかな青空が広がっています。

スタッフの方から収穫方法の説明を受け、ハサミを手渡され、「たくさんとってくださいね!」と、そら豆の収穫がスタート!

ですが……、下を向いたそら豆はなかなか見つかりません。

ようやく見つけたときには、思わず「やった!」と声をあげてしまいました。

大きく育って下を向き、収穫のタイミングを迎えたそら豆。

小さい子どもも、丁寧にハサミを使って収穫!

そら豆の収穫がひと段落したところで、塩ゆでしたそら豆と、このそら豆で作った豆板醤をトッピングしたお豆腐をいただきました。

収穫作業の後の汗ばんだタイミング。塩味と辛さ、そら豆の美味しさに身体が喜んでいました。

“豆の王様“と言われるそら豆は、植物性たんぱく質が豊富です。
野菜でありながらタンパク質が取れる優秀な食材で、お坊さんなど、肉魚を含まない精進料理を食べる人にも好まれているそうです。

と、とらこ先生。

そんなそら豆に舌鼓を打ち、次はカモミールの畑へ移動します。


……と、ここでアクシデントが発生!!

なんと! まだ収穫前の生長途中の人参が、イノシシに食い荒らされていたのです!!

自然と共生する自然農だからこそ、その味と安全性を知り、動物も狙います。
大切に育てたニンジンが食い荒らされた様子に、とらこ先生も「イノシシめ~!!」と悔しそう。

参加者としては、収穫という農業のいちばん楽しい部分だけでなく、厳しさも見せていただくことができる貴重な体験になりました。

ジャーマンカモミールの花摘み体験

さて、気を取り直してカモミールの畑へ。

スタッフの方から摘み取りのコツを教わります。カレンデュラと違い、カモミールは茎の部分も収穫。花の10~15cmくらい下の部分をハサミでカットするということでした。

周囲の空気まで甘く変えるようなカモミールの香りに包まれながらの収穫体験に、すっかり夢見心地に。

とはいえ、太陽も真上に登ってきて、流石に暑い!

そんなタイミングで、バイタルハーブティに摘み取ったばかりのカレンデュラとカモミールとを加えた特製生ハーブティが参加者に振る舞われました。なんとも心憎いおもてなしです。

屋外で、かなり離れていても濃厚なハーブの香りが。

五感をフル活用して味わいたい美味しさ。

カモミラには、イライラや疝痛を抑えてくれる働きがあります。体内の平滑筋を落ち着かせる作用があるので、腹痛や女性の生理痛を抑えてくれます。 また、カモミラは霊格が高い存在であり、さまざまなことを私たちに教えてくれる存在。 さらに、カモミラの酵素も素晴らしいのです。

と、とらこ先生。

茎レタス収穫体験

収穫体験の最後は茎レタスです。

ところで、「茎レタス」って、皆さんはご存知でしたか?
実は私は、初めて耳にする名前でした。

この写真の手前の、長い葉の背の高い植物が茎レタスです。

レタスと聞いて思い浮かべる丸いものとは全然違う姿に驚きますが、豊受自然農場では、この茎の部分を乾燥させて、コリコリとした食感がクラゲに似ている「山クラゲ」に加工するそう。

そしてなんと、この葉っぱの部分(レタス部分)を取り放題! という太っ腹なアナウンス。
普段台所を預かっているであろう多くの参加者の目の色がキラーン!と変わったのを、私は見逃しませんでした(笑)。

茎レタスの葉は油と相性が良いとのことで、「今夜はレタスチャーハンだね」「ごま油で炒めて……」などなど、嬉しそうな会話がそこかしこから聞こえてきました。

収穫を終え、朝に集まった会場へ戻ります。

その道すがら、摘んだ花を可愛らしいカゴに入れて運んでいる素敵な2人が。
毎回、この花摘みツアーを楽しみにしていらっしゃるということで、写真を撮らせていただきました。

「カゴに入れた写真が映える~!」「写真撮っていいですか?」と大人気に。

笑顔が素敵な仲良し母娘にほっこり。

 

それにしても、こんなに広大な圃場で、農薬を一切使用せずに野菜を育てるのはとても大変なのではないでしょうか?

農場の方によると、ここでは「コンパニオンプランツ(共生植物)」も上手に活用しているのだそうです。
野菜には、それぞれに異なる「集まりやすい特定の虫」や「かかりやすい病気」などがあるとのこと。
その特性をうまく利用し、病害虫を抑え、生長を助けるような組み合わせで、違う種類の野菜を一緒に栽培するのだとか。

自然の仕組みの素晴らしさに感嘆します。

身体も喜ぶ自然の恵みに舌鼓

身体を動かして、よい具合にお腹も空いたところで、お待ちかねのお食事タイム!

私たち参加者が収穫体験をしている間に、テントのところにはすっかり料理がスタンバイされていました。
ありがとうございます!

子どもの頃の給食の時間のように、料理を順番に受け取っていきます。

トレイの右上の黄緑色が「山クラゲ」です。どれも美味!

 

この日のオリジナルプレートは、美味しいのはもちろん、身体が癒され、喜んでいると実感できるような優しさでした。

他に豊受自然農場の美味しい野菜を中心としたバーベキューや天ぷら、名物・豊受麺の焼きそば、竹の棒に巻きつけた石窯パンなどもあり、心も身体も大満足!

新鮮で美味しい山の幸の天ぷらなど。

閉会式

全員がお腹いっぱいになったところで、楽しいイベントも御開きに。

「安全で美味しいと思うものを、皆で分かち合いたい。同志同胞、互助と自助をやって行きましょう!」と語るとらこ先生。

実はこのイベントの翌日、5月21日はとらこ先生の70歳のお誕生日! ということで、一同からとらこ先生へHAPPY BIRTHDAY の歌のプレゼントをするサプライズも。
心温まるひとときでした。

帰る頃には皆すっかり打ち解け、あちらこちらで連絡先を交換する姿が。

その場にいる誰もが心からの笑顔で、植物の温かく高い波動に満たされて……。
永遠に続くことを願いたくなるような、幸せな時間を過ごさせていただきました。

自然とともに生きる農業。
それはもちろん、楽しいことばかりではないでしょう。
苦労の割に、そんなに大きな収入にも、つながりにくいのかもしれません。

それでも、辛さや苦労も受け入れつつ、自然と調和し、土とともに生きるーーそれは、限りなく尊い、生命の使い方なのではないでしょうか?

取材協力:日本豊受自然農株式会社
日程 : 2023 年5 月20 日(日)
時間 : 09:45~14:30
開催地:静岡県函南町 豊受自然農場
費用:6,600 円(税込)
体験者:セラピスト編集部 安福

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