
新年1月7日に発売される「セラピスト2月号」では、ホリスティック医療の大家・帯津良一先生が「心ときめく養生法」を紹介します。「セラピーワールド東京2025」の特別講演でも好評だったお話を、さらに具体的に実演を交えて解説しています。
その取材の一環として、帯津先生の気功教室にお邪魔しました。東京・池袋のホテルメトロポリタンの宴会場で朝9時から行われた気功教室には、50人近くの参加者が集まりました。
「みんな、先生の話を聞きに集まっているんだよ」と参加者の男性が教えてくれた通り、はじめの講話を皆さんが聞き入っていました。そして気功の練習が始まると、先生だけではなくほとんどの参加者の方の多くが靴を脱ぎ、カーペットの床を踏みながら、静かに動き出しました。

序盤で天の気を取り入れる気功などを行う
気功は呼吸にあわせてゆっくり動きますが、緩徐な動きながらも、“洗練された動作”に感じました。動きそのものにリズムがあり、一瞬一瞬をかたちづくり、結果として良いバランスを保っている、そんな印象を受けました。

座りながら行う「1億年前を思い出す呼吸法」
帯津先生は気功が始まる前に、「気功は“虚空”を感じることが目的」とおっしゃられました。虚空とは、仏教用語で“広い空間”のことです。帯津先生は、以前、中国の内モンゴル自治区に行った際に、草原と大空が広がる大自然の中に虚空の存在を感じ、「魂が帰っていく場所」と感じたそうです。

帯津先生がモンゴルで見た草原と夕日
実は私自身、祖父母が95歳とかなりの高齢なので、遠くない未来のことを考えることが最近多くなりました。でも、取材を通して先生のお話を聞いたり読んだりするうちに、「死=終わりではない」と捉えられるようになりました。そんなことを考えながら、穏やかに気功が進んでいきました。
そして気功の練習が終わり、最後には、恒例と思われる参加者とのハグの列が。このとき参加者の方々に接する先生はとてもやさしい笑顔でした。でも、皆さん決して長居することなく、また、先生もハグの対応が終わると、颯爽と病院へ向かいました。
まるで、やさしい風が吹き抜けて心洗われたような、そしてそこにほんのりと灯がともったような、そんな素敵な朝の時間でした。
編集部M















