
植物のエッセンスをいただくアロマセラピストにとって、原料植物への意識を持つことは重要です。「サステイナブル」や「フェアトレード」の取り組みも浸透する今、精油の原料植物は適切に大切に、管理や栽培、採取をされていると感じていませんか。
しかし実際には1,100種類もの薬用植物や芳香植物が、過剰収穫をはじめさまざまな要因により、現在 “絶滅危惧種” に指定されています。
絶滅危惧種に関する指標としては、大きく2つの団体「CITES(ワシントン条約) 」「IUCNレッドリスト」があります。それぞれ目的と危機的状態を表す基準が異なりますが、いずれもアロマや植物に携わる者として欠かせない情報です。それぞれのポイントを、バーグ文子さん(ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー・ジャパン 校長)に解説いただきました。

- 絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)の略称で、通称ワシントン条約と呼ばれている
- 野生動植物の国際取引が乱獲を招き、種の存続が脅かされることがないように取引の規制を図る条約
- 輸出国と輸入国が協力し、絶滅が危ぶまれる野生動植物の国際的な取引を規制することにより、これらの動植物の保護を図る
- 国内での移動に関しては、制限は設けていない
- 絶滅の恐れのある動植物の野生種を希少性に応じて3ランクに分類して、条約の附属書I、II、IIIに分けてリストアップし、合計約三万種の動物を取引制限の対象としている
- レッドリストと常に一致するわけではない:ガイドラインの違いや経済活動、国際取引に関する保全が指標となるため

- 国際自然保護連合(IUCN:International Union for Conservation of Nature and Natural Resources)が作成した、絶滅の恐れのある野生生物のリスト
- 正式名称は The IUCN Red List of Threatened Species
- 1964年設立され、少なくとも10年ごとに再評価することを目標
- 世界自然保護基金(WWF)はIUCNの資金面での補完機関として設立
- ICUNレッドリストのカテゴリーは絶滅 (EX):野生絶滅 (EW):絶滅寸前 (CR):絶滅危機 (EN):危急(VU):準絶滅危惧 (LC/NT):軽度懸念 (LC):未評価 (NE):データ不足 (DD)に分けられている

●解説
ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー・ジャパン http://www.lsajapan.com/
校長 バーグ文子
英国IFA認定アロマテラピスト&プリンシパル・テューター。ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー(LSA) 日本校校長。天然精油、天然単離香料を使用して調香する Bio Parfum®コースを8年ほど開催している。日本国内や海外でのカンファレンスにスピーカーとして参加するなどワールドワイドに活躍。

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