セラピー体験記第13回 生活の木”QOLセミナー3″をレポート!前編

投稿日:2018年3月6日

健康的で美しく年齢を重ねる「ウェルエイジング」のためのセミナー

2月24日(土)に、生活の木主催で開催された
「家族の美と健康にQOLセミナー3」の模様を
2回に分けてレポートします。

この講座は、自分のことは後回しで、
仕事に家庭にと忙しくがんばってきた女性が
これからもイキイキと、ハツラツとした人生を送り、
健康的で美しく年齢を重ねる。
そんな歳の取り方「ウェルエイジング」を提唱するものです。

今回のセミナーのテーマは、
ー脳・心・体 輝く!ー
「10年後のわたしの為に、ビューティーメソッド」
~自分の愛し方、キレイになり方~

さまざまな”美”に関する分野で、グローバルに活動されている
5人のプロフェッショナルが登壇し、
これからの人生を豊かにするメソッドを解説してくれました。

アロマやハーブ、自然療法、美容に関心のある多くの女性が参加し、
満員御礼。熱心に講師の方々の話に耳を傾けていました。
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(会場の様子)
まず最初は、一般社団法人 日本オイル美容協会 代表のYUKIEさんによる
「ー脳・血管・ホルモン等に働くー自分に合ったオイル栄養学」からスタート。

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(一般社団法人 日本オイル美容協会 代表のYUKIEさん)
一昔前まで、健康や美容にとって、
オイル(脂質)は悪者でしかないと思われてきました。
しかし、最近の研究では、その考え方が見直されつつあります。
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(イメージ)

YUKIEさんによると、
オイルは私たち人間にとって必要不可欠なもので、
外因的に、身体のバランスを整える役割があるそう。
それは、神経伝達物質、ホルモンや免疫細胞の材料になり、
私たちが恒常性(ホメオスタシス)を保つのになくてはならないものだからです。

しかし、どんなオイルでも良いという訳ではなく、
質が良く、自分にあったものを適正量で摂取する必要があります。

日本人は、大豆製品やサラダ油などに含まれるω(オメガ)6系の脂質(オイル)の摂取が多く、
圧倒的に、青魚や亜麻仁油などに多く含まれるω(オメガ)3系の脂質(オイル)が少ないそう。
比率で言うと、ω3系とω6系の比率は1:10~40と言われるほどです。
厚生労働省の指針では、ω3系とω6系の比率は1:4を目標にしています。
しかし、YUKIEさんによると、
健康と美容のことを考えるとその比率は1:2が理想的なんだとか。
また、最近、マカダミアナッツオイルやシーバックゾーンオイルに含まれる
エネルギーになりやすく、身体に溜まりにくい、”ω7系のオイル”が注目を集めているそうです。
そのほか、トランス脂肪酸など、
健康と美容にとって好ましくないオイル(脂肪酸・脂質)についても解説してくれました。

次は、クリニカルアーユルヴェーダプラクティショナーの
マンソン美子さんによる「アーユルヴェーディック『腸活美容』メソッド」

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(クリニカルアーユルヴェーダプラクティショナーのマンソン美子さん)

マンソンさんは、外科医・内科医などとも協力体勢を築き、
アメリカでアーユルヴェーダ専門医として、
さまざまな臨床経験を持っています。

今回は、アーユルヴェーダの視点から、腸活美容について語ってくれました。
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(イメージ)

アーユルヴェーダとは、「生命の科学」という意味を持つインド発祥の伝統医学です。
自然の摂理を理解し、
それぞれの体質に合った「食事の選択」「睡眠のとり方」「暮らし方」をすることで、
自分自身に備わる全ての可能性を最大限に引き出されるそうです。

アーユルヴェーダでは、
5000年前から『全ての不調、病気は消化器官から』と言い伝えられてきました。

今では、研究が進み、自律神経のバランスを整える役割も担う、
幸せホルモンとも称される神経伝達物質”セロトニン”も
そのほとんどが小腸内で生成されていることが分かっています。

そのため、アーユルヴェーダの教えのように、
腸などの消化器をいかに健康な状態を保つかが
美しく健やかに、ハツラツと生きていくのに必要不可欠ということです。

大切なのは、自分自身の体質をしっかりと理解しそれに合った生活を送ること。
アーユルヴェーダでは、体質(生命エネルギー)のことをドーシャと言い、
ヴァータ、ピタ、カパに分けられます。
ヴァータは、空と風。ピタは、火と水。カパと水と地の性質を持ち、
どれか1つのみの性質に当てはまるということではなく、
誰しも、3つのドーシャを持っていて、
どのタイプをいちばん多く持っているかということが重要だそうです。

マンソンさんが語った、3つのドーシャの特徴を簡単にまとめると、

ヴァータは、やせ形で骨格も華奢。身体も脆弱で、
特に消化器官と排泄器官が弱い。
そして食事ではしょっぱいものを好む傾向があるそう。
また心配症な一面を持つが、創造力にすぐれ、広い心を持っています。

ピタは、はっきりした輪郭で彫りが深く、中型体型。
花粉症などの炎症を起こしやすい体質です。
そして、負けず嫌いで競争心が強く、ゴールを明確に設定できます。
スポーツ選手やコメンテーター(批評家)はこのタイプが多いそう。
疲れたときは、甘いものを欲し、それが精神安定剤となります。

カパは、キレイで豊富な髪をもち、肌が白い。そしてふっくらとした体型。
センチメンタルで涙もろく、そして愛情深く、信頼でき頼りになるそうです。
体質的にむくみやすくいため、塩分の摂取を控えた食事が理想なんだとか。

マンソンさんは、「自身がいちばん強く持つ体質に合わせた生活を送ることで、
不調知らずで、心身ともに美しく輝きを放ち、幸運に包まれる」と語ります。

また、食事をする際は、自分の体質にあったもの選ぶことはもちろんですが、
 「食べる環境が大切。何かをしながら食べると消化力が下がります。
 作ってくれた人、食材など様々なことに感謝して、謙虚に過ごすこと。
 身体に対して優しい心を持つことが大切でです」とマンソンさんは言います。

最後にマルマにアプローチする腸活のレクチャータイムもありました。
(マルマとはアーユルヴェーダにおける急所・エネルギスポットのこと)
そして、マルマポイントにドーシャにあった精油を垂らし、
マッサージする方法などもあわせて解説してくれました。

マンソンさんの講演では、
5000年の歴史をもつ、アーユルヴェーダの奥深さと、
現代人が知らず知らずに失ってしまった、
自然と共にいき、自分の身体に向き合うこと、知ることの大切さを改めて感じる内容でした。

「家族の美と健康に QOLセミナー3」後編、
パティスリーポタジエのオーナーパティシエール・柿沢さん、
そして、ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー(LSA)日本校校長のバーグ文子さんが
登壇した講演については、来週(3月12日頃)掲載予定です。

〔講座詳細〕
講座名:家族の美と健康にQOLセミナー3 「10年後のわたしの為に、ビューティーメソッド」
主催:株式会社 生活の木 Herbal Life College
開催時間:10:30~15:45 (講演1.2.4 各60分 講演3 30分 計3時間30分)
開催地:日本看護協会ビル JNAホール(原宿表参道)
費用: 45歳以上の方 10,368円 、45歳未満の方 12,960円 (ともに税込)
セラピーの種類:アロマセラピー 、アーユルヴェーダ、栄養学(オイル)、自然療法全般、野菜、オーガニック
セラピーのレベル:初・中級
セラピーの先進性:オーソドックス(根源的)
セラピーを活用できる場所:日常生活、美容・健康等を扱うサロン
講座に向く人:アロマセラピー 、アーユルヴェーダ、栄養学(オイル)、自然療法全般に興味のある方。
オーガニックやベジタリアンなどの食に興味がある方。女性として美しく健康に歳を重ねたい方。
体験者:セラピスト編集部 AO

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