サロンに勤務していたからこそ、出来たこと。

投稿日:2013年11月28日

現在、来年の1月7日に発売する「セラピスト2月号」の編集をしています。

今回の第2特集は、「絶対、後悔しない スクールの選び方」。
スクール選びのためのチェック項目も掲載しますので、スクール探しの参考にお役立てください!

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最近、スクールの担当者から、「卒業してすぐに個人サロンを開業する人が増えた」という話をよく聞きます。

一昔前であれば、卒業後にサロンに就職し、しっかり修行と経験を積んでから自分の城を持つ、というケースがほとんどでした。
ところが最近は、勤務経験もなく、いきなり開業してしまう人が多いというのです。

もちろん、社会人経験のある方が多いのでしょうが、いきなり経営者として成功するのは大変なこと。
それ以前にサロン運営のノウハウを、スクールで学んだだけで身につけるのも困難かもしれません(もちろん、学校の教え方次第では身につけられます。あるいは、元々そうしたセンスをお持ちの方もいらっしゃいます)。
先日取材した、あるセラピストさんは、10年以上のキャリアを積みながら未だ自分のサロンを開業せずにサロンに勤めています。
その過程で店長も経験し、今では指名の多いセラピストとして充実した日々を過ごしています。

そんな人気セラピストさんの、あるエピソードを紹介します。

それは、彼女がサロンに就職して1年目のことでした。

日々お客さまの施術をし、毎日クタクタになるまで働き、充実した毎日を過ごしていました。
ところがある日、数日前に自分が担当したお客さまが再び来店し、他のセラピストの前で自分の施術の未熟さを非難する様子を目の当たりにしてしまいます。

「確かに自分は、この店で一番キャリアも浅いし、まだまだ未熟かもしれない。でも、1年経って自分が成長しているのか全く実感がない。この仕事が向いていないのではないか……」

お客さまに否定された彼女は、頑張って続けていこうと思っていたセラピストの仕事を辞めようと思うまで、追いつめられてしまいました。

それから数日後、彼女は支店の手伝いをするために隣町のサロンに行くことに。
するとそこには、大勢の新入社員たちがいて、オドオドしながらも何とか業務をこなす姿がありました。

その時のことを振り返り、彼女は言います。

「それまで私は、お店で一番未熟だったのですが、その支店では誰よりも一番仕事が出来たのです。周りは新入社員ばかりなので、当然といえば当然なのですけどね(笑)。
でも、『ああ、私も確実に成長しているんだ。それまでは、先輩しかいない環境だったから気づかなかったけど、ちゃんと出来ることもたくさんあるんだ』と気づかせてもらえたのです」

そして最後に、「自分を頼りにしてくれるスタッフたちと接することで、自信が芽生えた。この仕事をずっと続けていこうと思った」と言いました。

何もかも、いきなり上手に出来る人は、なかなかいません。
でも、人は経験と共に、確実に成長していきます。

彼女の場合、自分の成長に気づかせてくれたのは、支店の新入社員たちでした。
同業者(新入社員)のいる環境があったからこそ、彼女は「先輩」になれたのです。

誰でもいきなり「先輩」になれるわけではありません。
彼女は、支店の新入社員たちによって、自分が出来ることに気づかせてもらい、自信を持つことができ、「先輩」にしてもらいました。

同様に、講師は生徒によって、「先生」にしてもらうのです。
子どもを産み育てていく過程で、子どもによって、「親」にしてもらうように。
会社の部下によって、「上司」にしてもらうのも同じこと。

彼女は、支店の新入社員たちによって、「先輩」にしてもらったのです。
そして、彼女のこうした気づきと経験は、サロンに勤務したからこそ、出来たことなのでした。

稲村

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