P.F.ドラッカーの名著『プロフェッショナルの条件』(ダイヤモンド社)を久しぶりに読み返しています。
20代から折に触れて読み返すのですが、いつ読んでも、そのときどきの自分に対し、本質的な問いを投げかけてくれる一冊です。
その中から、セラピストの方々、読者のみなさんへも響くかもと思った一節をご紹介します。
何によって憶えられたいか
私が13歳のとき、宗教のすばらしい先生がいた。教室の中を歩きながら、「何によって憶えられたいかね」と聞いた。誰も答えられなかった。先生は笑いながらこう言った。
「今答えられるとは思わない。でも50歳になっても答えられなければ、人生を無駄にしたことになるよ」——『プロフェッショナルの条件』P.F.ドラッカー 著(ダイヤモンド社)より
ドラッカーはこの「何によって憶えられたいか」を、自らへ問い続けていると述懐しています。
そしてこの問いを「自らの成長を促す問い」であると位置づけ、その理由を「自らを異なる人物、そうなりうる人物として見るよう仕向けられるから」だとしています。
さて、みなさんはいかがでしょうか?
「セラピストのAさん」「編集部のO」
……うーん。これは肩書きに過ぎませんね。
もう一歩。
おそらくみなさん、なんらかの強みをお持ちではないでしょうか。
「腸のことなら、Bさんに聞けば万事解決」
「肌トラブルは、Cさんがなんとかしてくれる」
「Dさんの手にかかれば、美姿勢になれる」
「編集部Oは、無駄に笑いをとろうとしてくる」
私にもそんな存在がいます。
たとえば、子育てに仕事に家事にと日々ヘトヘトになっても、週イチのお楽しみで通うマッサージ。
たとえば、ここぞという時のリセットに駆け込む整体。
子どもの受験期には、おなじく受験生を持つネイリストさんの次回予約が待ち遠しかったですし、生け花や書に向かう時間は、どんなに忙しい中でも「無」になる時間として欠かせません。
「ブランディング」というと小難しく感じたり、ことさら大きなことをしなければならないように感じてしまいがちかもしれません。
でも突きつめると、実はごくシンプルに「何によって憶えられたいか」を、自らに問い続けるということかもしれないな、と思います。
なにも大上段に構えることはなく、「Eさんは、おいしいお店をたくさん知っている。飲み会はEさんに任せればハズレなし」。これだって立派なブランド力ではないでしょうか。
さらにいうと、私見ですが、
・何によって憶えられたいか
と
・何によって憶えられているか
の距離が縮まっていくことが、いわゆる自己実現であり、幸福感に繋がっていくのではないでしょうか。
余談ですが、若かりし頃。20代半ばに勤めていた会社の忘年会で、上司らとバンドを組み、余興として演奏をしました。
演奏後。普段、畏れ多くて言葉を交わす機会などない重役が、私のもとにお越し下さり、こんなお言葉をいただきました。
「君はすごい才能を持ってるねえ。こんな才能まで持っているとは」
ありがたい……ありがたいんですよ? はい。大変ありがたく光栄なお言葉をいただいたのです。
……ただ。
私、、ご評価いただくの、えーっと、憶えていただくの、そこ、、、忘年会の余興、、ですか、、、(仕事、、でなく、、、(泣)(笑))
さておき。あなたは何によって憶えられたいですか?
編集部O
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