公認心理師

■何ができる資格?

公認心理師は、心理学の専門知識をもとに、心の健康に関わる支援を行う日本初の心理職の国家資格です。医療・教育・福祉・司法・産業など、幅広い現場で、心理アセスメント、カウンセリング、ストレス対応、発達支援などを行います。専門職として他職種と連携しながら、個人の心の課題に寄り添い、生活の質の向上を目指す支援を行います。

●主な業務内容

・心理検査・アセスメントの実施と評価
・心理カウンセリング、心理療法
・学校や企業でのメンタルヘルス支援
・発達障害や精神疾患のある方の支援
・医療機関や福祉施設での心理的介入
・他職種(医師、教師、看護師など)との連携

●活躍の場

・病院(精神科・心療内科・小児科など)
・学校(スクールカウンセラー)
・福祉施設(児童養護施設、障害者支援施設など)
・家庭裁判所・少年院などの法務機関
・企業(EAP、産業カウンセラー)
・大学・研究機関(教育・研究)

 

■資格取得へのSTEP

大学・大学院でのルートが主流

公認心理師対応の大学・大学院に進学

・大学で「指定科目」を履修
・大学卒業後、心理系の大学院に進学して必要科目を履修
 または、実務経験(福祉・医療等)を一定期間積むルートもあり

公認心理師国家試験の受験

・文部科学省・厚生労働省共管の国家試験
・心理学的知識、支援技法、関係法制度などが出題される

国家試験に合格し、登録すれば「公認心理師」に

 

■資格取得後には?

●資格更新・義務

現時点で有効期限や更新制度はなし(ただし、研修や生涯学習が強く推奨)

●就職先

医療機関、学校、児童相談所、企業、福祉施設、司法関係など多様
心理系職種は競争が激しいため、臨床心理士とのダブルライセンスを持つ人も多い

●スキルアップ

・心理療法の専門領域(認知行動療法、家族療法、EMDRなど)
・トラウマケア、発達障害支援、産業メンタルなどの分野で研鑽可能
・臨床心理士との併用資格で活躍の幅が広がる

●セラピストがこの資格を取得する意義

セラピストにとって公認心理師資格は、「心と身体をつなぐ」支援を国家レベルで裏付けるための大きな一歩となります。これまで感覚的に対応していた心身の問題に、心理学的根拠と技術をもって向き合えるのが大きな強み。医療・教育・福祉現場において、信頼性の高い心理支援者として活動することで、セラピーの質と幅が一層広がります。深く人と関わることを志すセラピストにとって、非常に有効な資格です。

項目 内容
資格の種類 国家資格(文部科学省・厚生労働省)
対象者 心理的困難を抱えるすべての人
主な業務 心理アセスメント、カウンセリング、心理療法、支援計画立案
必要な学習年数 大学4年+大学院2年(または実務経験)
国家試験 年1回、合格率は約60〜70%程度
資格取得後の進路 医療、福祉、教育、産業、司法など幅広い分野で心理支援を行う

※内容は変更される場合があります。詳細は随時、各団体や官公庁の公式サイトにてご確認ください。

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