助産師

■何ができる資格?

助産師は、妊産婦の妊娠・出産・産後のケアや新生児への保健指導を専門的に行える国家資格です。医師の指示がなくても、正常な分娩を単独で取り扱えるのが特徴。女性の健康全般を支える専門職として、ライフステージに応じた支援(思春期〜更年期)や母子保健の現場で活躍します。看護職の中でも特に高度な知識と実践力が求められる職種です。

●主な業務内容

・妊婦健診や出産時の母体管理・助産
・正常分娩の単独介助(医師の指示不要)
・出産後の母体ケアと育児支援(授乳・産後うつ対応など)
・新生児の健康チェックや沐浴指導
・思春期・更年期の女性相談や性教育活動
・母親学級・両親学級の開催や地域での保健指導
・ハイリスク妊娠時の医師との連携補助

●活躍の場

・産婦人科クリニック・病院の産科病棟
・助産院(開業助産師)
・自治体(保健センター、母子保健事業)
・訪問看護ステーション(産後ケアなど)
・学校・教育機関での性教育活動
・海外医療支援や災害支援 など

 

■資格取得へのSTEP

看護師国家資格を取得

助産師になるには、まず看護師国家資格の取得が前提。看護師養成校(3〜4年)に通い、看護師国家試験に合格する必要がある。

助産師養成機関で1年以上学ぶ

・助産師学校(専攻科・大学院等)で1年以上、専門的な教育を受ける
・実習や母子看護、助産ケアの専門カリキュラムを履修

助産師国家試験を受験

・毎年2月に実施(厚生労働省管轄)
・合格率は約90%前後
・合格後、都道府県に登録し「助産師」として活動可能に

 

■資格取得後には?

●資格更新や免許の有効期限

助産師免許は一度取得すると有効期限なし・更新不要。
※保健師・看護師・助産師法に基づく。

●就職

産科医療機関、助産院、保健所、訪問看護、育児支援団体などへ就職。出産支援だけでなく、母子の心身のケア・地域連携など幅広い活躍が可能。

●スキルアップ・専門性の向上

・「専門看護師(母性看護)」や「認定看護師(母乳育児支援など)」などの上位資格取得可能
・助産師主導の産後ケア施設の運営や、性教育活動の専門家としても活躍

●生涯学習

産科医療・母子支援は常に最新の知見が求められる分野。学会や研修会(日本助産師会など)を通じた継続学習が推奨される。

●将来的なキャリアの例

・地域母子保健のリーダー
・フリースタイル出産を支援する開業助産師
・育児教室・両親教室講師
・教育・研究分野での指導助産師
・国際保健支援・災害医療支援

●セラピストがこの資格を取得する意義

セラピストにとって助産師資格は、命の誕生という尊い瞬間に専門的に関わるための国家的裏付けになります。ボディケアやタッチの経験を活かし、母体や赤ちゃんへの寄り添いケアを提供できるのは大きな強みです。妊産婦の身体的ケアに加え、精神的サポートやライフステージに応じた助言も可能となり、ホリスティックな支援が実現します。癒し・ケア・命のサポートを統合的に提供したい方に最適な資格です。

項目 内容
資格の種類 国家資格(厚生労働省)
対象者 妊産婦・産後女性・新生児・女性全般
主な業務 妊娠出産のケア、正常分娩の介助、育児支援、性教育、母子保健活動など
必要な学習年数 看護師養成(3〜4年)+助産師養成(1年以上)
国家試験 年1回(2月)、合格率約90%前後
資格取得後の進路 産科医療機関、助産院、保健所、訪問看護、教育機関、国際支援など多岐にわたる

※内容は変更される場合があります。詳細は随時、各団体や官公庁の公式サイトにてご確認ください。

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