PRタイマッサージ世界大会、日本予選開催!チームジャパン結成へ

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予選二日目、これから決戦が始まる

2022年6月14・15日の2日間、タイマッサージ世界大会予選が、茨城県筑西市にあるプッタランシー寺院で行われた。世界初のタイマッサージ世界大会は、アメリカ、イタリア、ノルウェー、タイ、日本、フランス、ギリシャ、スロヴェニア、ドイツ、リーズ、スイスの11カ国で予選が行われ、決勝は、主催団体のWorld Association Of Nuad Thai&Spaがあるスイスで行われる。

茨城県筑西市にあるプッタランシー寺院(左)と、World Association Of Nuad Thai &Spa(右)

今回の大会は、その主催団体のメンバーであるDEW講師とその奥様の飯岡さやか氏が中心となり、2カ月という短い準備期間で開催され、その苦労は想像以上に大変だったことが推察される。本記事では、この日本予選の模様を詳しくレポートしていく。

ご存じのように、タイマッサージは、2500年の歴史があるとされる。その理由は、シワカ・コマラパ師が主治医をしていたお釈迦様が亡くなったのが、今から2565年前で、上座部仏教が中心に信仰されているタイ、ミャンマー、カンボジア、ラオスなどで仏教と仏教医学が広まっていった。その仏教医学がもととなり、タイマッサージができたことから、そう言われている。

 

1.世界無形文化遺産に登録されたタイマッサージ

タイマッサージは2019年12月、コロンビア・ボゴタで行われた第14回無形文化遺産保護条約政府間委員会で、ユネスコの無形文化遺産に登録された。
ユネスコは、タイマッサージが「農業で筋肉痛になった村人が施術者にマッサージしてもらうという、かつてのタイの農民社会におけるセルフケアに根付いた」ものだと評価しており、従来のマッサージとは異なり、手だけではなく前腕や膝、足も使って圧をかけ、基本的にマッサージオイルは使用しないとしている。

 

2.2つの部門で審査された大会

タイマッサージの世界大会の決勝は、2022年7月にジュネーブで行われる。その予選が、今回茨城で行われ、審査部門は2つに分かれた。
1つは、1)Thai Massage for Health(正統派のタイマッサージ部門)、もう一つは、 2)Nuad Thai Inspiration(様々な要素を取り込んだ発展系のタイマッサージインスピレーション部門)の2部門だ。

1)は、ワットポースタイルやチェンマイスタイルに代表される、いわゆる古典的でオーソドックスなスタイル。そして、2)はインスピレーション部門で、タイマッサージからインスピレーションを受け、トークセンやパイシートップ、パーカマーという腰巻き、シンギングボールなどの器具を使って行う2部門となる。

 

3.審査基準

審査基準は、①パーソナリティー ②知識 ③技術 ④安全性 ⑤コミュニケーションの5つの内容だ。100点満点から、各項目で減点をしていき、審査員の点数の中から、最高得点と最低得点の人を除いて、平均の点数がその人の成績となる。
審査員は、在日のチャッヤーナン・カムゲオ氏、オンスクールのオン氏、ユーファイ協会の梶氏、そして、一般社団法人国際タイマッサージ協会・日本タイマッサージ協会代表の大槻一博氏が担当した。

 

4.大会1日目

初日のオープニングでは、タイ人によるムエタイ、タイダンスの演武・演舞に続き、日本フォンジューン協会の大槻幸代氏が、フォンノックギンガラーを披露。

参加者は日本人90名とタイ人25名の総勢115人で、当初50人集まれば良いと想定していた主催者側もその人数の多さに驚くことに。他国と比べて、日本のタイマッサージの広がり具合の良さに主催者側が驚き、来年の大会決勝は、東京で行うことが既に決まったようだ。
初日の審査は、各々60分の施術を行い、各部門のTOP12名がそれぞれ選別された。皆レベルが高く、審査員泣かせであったが、それぞれの技が素晴らしく、タイマッサージの可能性と美しさに感動を覚える実演だった。
初日の昼休みには、JingJaiタイマッサージスクールのDEW氏がタイマッサージを、日本SPAスクールの北村氏がトークセンを、ARKAの大原氏がウータイの披露も行った。

幸代氏によるフォンノックギンガラーの演舞(左)と、DEW氏によるデモンストレーション(右)

 

5.大会二日目

最初は、日本フォンジューン協会を代表して大槻氏が、フォンジューン体操を皆と一緒に行い、呼吸を深め決勝への緊張を和らげる手伝いを。それから、フォンサオマイという糸紡ぎの舞と剣を使ったフォンダープの演武を行った。

そして、各部門の予選通過の方々の発表が行われた。結果発表後、ルースィーダットンの進化形「DOUIN」とタイマッサージの進化形「STT」を紹介。「DOUIN」は、ストレッチだけではなく、筋トレもできる体操法で、その呼吸はルースィーダットンと導引という古武術から取り入れられたもの。「STT」は、その導引の呼吸法を用いて、硬くなった筋肉をすぐに緩める方法だ。「DOUIN」「STT」とも日本タイマッサージ協会で講習があるので興味がある方は、協会ホームページを確認してほしい。

左から順に、全員でフォンジューン体操でリラックス。大槻氏によるフォンダープの演武。進化形タイマッサージSTTの紹介

 

1)Thai Massage for Healthのファイナリスト12名
林泰之 タイ古式マッサージ リラリラ
TAKECO ワイガーデン、ひだまりすたじお
大原愛子 Madoroma
江藤亜美 株式会社ブブアブ
なかいみかこ Rakusaa
齋藤佑美 リラクゼーションサロン&スクールゆっくり
佐藤絵美 Rakusaa
岡本由華 AROMDI 
大木瞳 BAAN DEE DEE
一山みずほ タイ古式マッサージサロン&スクールprachan
フジムラニッタヤー
クンパーディーウンルアン

部門1)入賞者の施術。左から、優勝者・林泰之氏、2位・TAKECO氏、3位・大原愛子氏

 

2)Nuad Thai Inspiration ファイナリスト12名
唐鎌由利亜 jai spa 町田
酒井陽 TAN DENタイマッサージスクール&サロン
諸橋正彦 風猫 fu-Nya、ワイガーデン
栗原哲哉 奈良ヒーリングアートタイマッサージスクール
林泰之 タイ古式マッサージ リラリラ
櫻井麻子 impresscareインプレスケア
常本真由子 healing OFF
新間実佳 エレファントウォーク
明石彩友美 KARADA salon Lila
カンタカッチャスピッチャー
スパワディー
セイケ ブアロイ

部門2)入賞者の施術。左から、優勝者・唐鎌由利亜氏、2位・酒井陽三氏、3位・諸橋正彦氏

 

唯一2部門でファイナリストになった方が、タイ古式マッサージ リラリラの林泰之氏だった。そして、各部門で60分ずつ、施術が披露された。

午前中の部門 1)Thai Massage for Healthの決勝後、昼休みには、日本ユーファイ協会の梶氏によるユーファイの紹介があり、その後、2)Nuad Thai Inspirationの決勝が行われた。決勝後には大西麗子氏とパラフェット氏による、ウォーリアマッサージの演武が行われ、会場は、笑いに包まれる。

審査中のユーファイ協会の梶氏(左)と、大西氏とパラフェット氏よるウォーリアマッサージのデモ(右)

 

そして、各審査員の採点が行われ、いよいよ結果発表。
上位入賞者は下記の通りで、タイの大使館の方からメダルが授与された。

部門1)Thai Massage for Health
第1位 林 泰之 タイ古式マッサージ&カフェ リラリラ
第2位 TAKECO ワイガーデン、ひだまりスタジオ
第3位 大原 愛子 Aiko Ohara Madoroma

部門2)Nuad Thai Inspiration
第1位 唐鎌 由利亜 jai spa 町田
第2位 酒井 陽  TAN DENタイマッサージスクール&サロン
第3位 諸橋 正彦  風猫fu-Nya、ワイガーデン

そして、各審査員の印象に残った方々へは審査員特別賞が贈られ、国際タイマッサージ協会賞には、江藤亜美氏が、日本ユーファイ協会賞には、栗原哲哉氏が、在日タイマッサージ協会賞には、タカセドゥアンジャイ氏がそれぞれ選ばれた。

国際タイマッサージ協会審査員特別賞、江藤亜美氏の施術(左)と、日本ユーファイ協会審査員特別賞の栗原哲哉氏の施術(右)

 

大成功に終わった大会だが、今回、国際タイマッサージ協会から、リラリラ代表の林泰之氏、サバイディーからは、毛利茉奈美氏、山口理沙氏、真武奈穂子氏、須藤幸子氏、ワイガーデンからは、竹原優子氏、諸橋 正彦氏、中村さゆき氏、神田愛華氏、ヒーリングタイからは、南場敏子氏の10名が参加し、上位1位、2位、3位を受賞することができた。最後の締めくくりに僧侶達が読経をあげて、閉幕を迎えた。

読経の後、参加者全員の写真

上位入賞した方々は、チームジャパンを結成し、スイスで行われる決勝大会へ参加する。スイスの決勝大会の様子もレポートを予定しているので、続報を楽しみにしてほしい。

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