PR快挙!日本のアロマ薬剤師が「ルネ・モーリス・ガットフォセ国際賞」を受賞。医療でのアロマ活用に光

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日々クライアントに向き合うアロマセラピストにとって、「香り」の医療における位置付けや、どのように活用されているか、また今後の可能性は、大きな関心事ではないでしょうか。

そんな日本のアロマセラピスト界にとって、喜ばしいニュースが飛び込んできました。
神奈川県藤沢市の医療法人社団長谷川会 湘南ホスピタルに勤務し、2002年からアロマセラピーを患者ケアに取り入れてきた薬剤師・佐藤玲子氏が、フランスのガットフォセ財団より「ルネ・モーリス・ガットフォセ国際賞」を受賞しました。


この賞は、アロマセラピーの父とされるルネ・モーリス・ガットフォセ氏の功績を称え、彼の名を冠して設立された国際的な賞です。アロマの科学的・臨床的活用において卓越した成果を上げた人物に贈られます。
1920年代、化学者だったガットフォセは「アロマテラピー」という言葉を初めて用い、精油の治癒力を研究・実践した草分け的存在です。その精神を継ぐこの賞は、アロマの真価を世界に広めるシンボルでもあります。

佐藤玲子氏は、2002年より20年以上にわたり、病院内でアロマを患者ケアに導入しています。看護師、医師、理学療法士、介護士などと協力し、病院全体でアロマセラピーを安全かつ実践的に活用できるシステムを構築してきました。


高齢者やガン患者、腎・肝機能の低下した方、終末期の患者まで幅広い方を対象とし、下記のようなことに精油を使って対応しています。
・高齢者、癌患者、肝機能や腎機能が低下している患者の皮膚の乾燥やかゆみ
・悪性皮膚潰瘍などによって引き起こされる臭い
・不安、不眠、落ち着きのなさ
・吐き気、呼吸困難、口渇
・患者、家族、医療従事者間のコミュニケーションと快適さを向上させる

さらに、患者・家族・医療者間のコミュニケーションや、エンゼルケア(看取り)における心の支えとしても香りを使っています。これは国際社会ではあまり使用されていない分野です。
まさに「癒し」だけにとどまらず、医療現場の課題に真摯に向き合う“臨床アロマセラピー”の実践者なのです。また、日本病院薬剤師会、日本老年薬学会、日本アロマセラピー学会の会員としても活躍しています。


今回の受賞は、イギリスで開催された国際会議「ECA2025」にて発表されました。佐藤氏は「この賞を機に、緩和ケア病棟、老人病棟、総合病院など、日本全国の臨床現場でアロマセラピーが安全かつ効果的に導入されるよう、さらに推進していきたいと思います」と語ります。

私たちセラピストにとって、この快挙は希望そのもの。アロマの力を“感覚”だけでなく“根拠”をもって届ける時代へ──。その一歩を世界に示してくれる功績といえるでしょう。

佐藤玲子氏Instagram
ガットフォセ財団
・出典)〝Prix International René-Maurice Gattefossé 2025 au Japon !〟

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