美の見本市「ビューティーワールドジャパン 東京」が4月28日(月)〜30日(水)に東京ビッグサイトにて開催された。
今回は、国内外の22カ国・地域から、過去最大となる958社の出展があり、3日間で67,796人が来場した。
多様な出展者が出揃う中、セラピストオンラインでは、身体の内側から心身の健康と美を叶えるインナーケア、インナービューティーの分野に着目し、「からだ+キレイ」ゾーン、「テイスティ」ゾーンを中心に巡った。サロン商材としてはもちろん、ホームケアにも適した商品をレポートするので参考にしてほしい。
●「生きた乳酸菌を“あえて”配合しない」ワケとは?
飽和状態にも感じられる腸活や乳酸菌の市場。その中で、意外な差別化を図るのは、乳酸菌生成エキス「エルピュア」などを展開する株式会社ビーアンドエス・コーポレーション。
エルピュアの最大の特徴は、「生きた乳酸菌製品ではない」ということだ。
乳酸菌製品を試していまひとつ効果が見られなかったという経験はないだろうか。
その理由は、乳酸菌には相性があるためだ。乳酸菌は300種類以上あるといわれているが、人によってすみ着いている乳酸菌の種類は、まるで指紋のように異なる。
元々体内にすみ着いている乳酸菌の種類と、摂る乳酸菌の種類が合わないと、摂った乳酸菌はどんなに良いものであっても体外に排出されてしまうだけなのだ。
そこでエルピュアは、生きた乳酸菌を配合するのではなく、国産の無添加大豆を培地として、乳酸菌の有用成分を抽出し、その人の腸にすでに存在している乳酸菌を活性化させる。1人ひとり違う腸内細菌を増やし、 その構成バランスを整える。
なお同社は、大正3年に日本ではじめてヨーグルトを製造・販売した企業である。長年の歴史と積み重ねられた研究から生まれる製品に注目だ。
●ヤギミルク製品の弱点を克服!
プロテイン製品も多く出展される中、ほかとは圧倒的に違う存在感を放っていたのが、ヤギミルクプロテイン100%のタブレットを取り扱うSoh株式会社。
市場にはパウダータイプの商品が目立つ中、ヤギ乳独特のクセが気になるという声が多いことから、同社はタブレットの形状にしたという。クセが気にならなければ噛んで服用しても良い(筆者は噛んだところ、かえってコクが好みだった)。
オランダ産のヤギミルク100%、添加物不使用のタブレットは、無駄な糖質がなく、MCT(中鎖脂肪酸)が運動燃焼をサポートする。
ヤギミルクのホエイは、胃の中で小さく凝乳するため、吸収効率が良く牛乳由来のホエイに比べて消化吸収スピードが4倍だという。
またビタミンA、ビタミンD、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、亜鉛)など栄養素も豊富だ。
牛乳に比べアレルギーが起きにくいのも魅力といえるだろう。
●アーユルヴェーダでも用いられる「サラシア」とは?
タカノ株式会社が着目するのは「サラシア」という日本には自生していないツル性の植物。主にスリランカやインド、東南アジアなどの熱帯地域に広く自生しており、「セラピスト6月号」のインド伝統医学の特集で取り上げたアーユルヴェーダなどにおいても活用されている。
サラシア由来のサラシノールは、糖の吸収を抑制したり、腸内環境を改善したりする作用があり、食後血糖値の上昇を穏やかにすることが報告されている。お通じをよくしたり、肌の潤いを維持する効果もあり、ダイエットをサポートする機能性素材としても脚光を浴びている。
錠剤、顆粒、お茶、さらに外出先で水なしでも手軽に服用できるゼリータイプを揃える。
●女性の悩みに細やかに寄り添うハーブの力
ユーカントリーは、悩み別にブレンドされたハーブティーのシリーズ「KireiProducts-キレイプロダクツ」を展開する。
一例を挙げると、下記のような商品をラインナップしている。
解:溜め込みに腸内美活「De.LLu.CHA strong(デ・ルー茶ストロング)」
巡:冷え、むくみ「温・美巡茶」
活:運動不足やおなかの脂肪燃焼「LIBERTEA(リバティ)」
流:ドロドロをサラサラに:「SALA(サラ)」
効能が一字で表され、ネーミングも商品コンセプトが伝わりやすくユニーク。パッケージも思わず集めたくなるコレクション心をくすぐるデザインだ。
女性の悩みにフィットしたシリーズ。複数を揃えて、その日の体調によって日替わりで飲みたい。
●食べた方が太らないチョコ?!
「食べながらファスティング」「食べたほうが太らない」と禅問答のようなキャッチフレーズに惹かれて立ち寄ったのは、株式会社ビーフロンティアのブース。
ダイエットチョコレートの「cho’rism chocolate」は、食後血糖値をコントロールし、人工甘味料は不使用。キャベツと同等の低GI甘味料・ブルーアガペのみが使われている。
カカオ70%、グルテンフリー、添加物フリー、白砂糖フリーと健康・美容意識の高い人に嬉しい商品だ。
熱気あふれる会場で、あっという間に時間が過ぎてしまい、もっと見たかったところ。
そんなビューティーワールドジャパン 東京、第28回となる次回は、2026年5月18日(月)〜20日(水)、東京ビッグサイトで開催が予定さえている。
なお7月には名古屋、10月には大阪、2026年2月には福岡でも開催される。
ぜひ足を運んでみてほしい。
(トップ写真:ビューティーワールド ジャパン/メッセフランクフルト ジャパン)
【名称】ビューティーワールド ジャパン 東京(第28回)
【会期】2026年5月18日(月)-20日(水)
【時間】10:00–18:00(最終日は16:30まで)
【会場】東京ビッグサイト 西1-4ホール+アトリウム、南1-4ホール
【主催】メッセフランクフルト ジャパン(株)
【同時開催】東京ネイルフォーラム2026
(主催:NPO法人日本ネイリスト協会)