進化するアーユルヴェーダ 神秘から普遍へ

「アーユルヴェーダヘルスケア学院」発足!
ホリスティックに東洋の叡智を学ぶ
進化するアーユルヴェーダ
神秘から普遍へ~日本で成熟する癒しの可能性~

Profile 田畑優美子さん
一般社団法人日本シロダーラ協会、アーユルヴェーダヘルスケア学院 代表理事。インドネシアアーユルヴェーダライセンス取得、アーユルヴェーダ学会セルフケアアドバイザー、スリランカKIU大学学科長、京都医健専門学校非常勤講師など、幅広い資格と肩書きを持ち、現役のセラピスト、講師、執筆、研究と多岐にわたり活動中。

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近年急激に需要の高まりを見せているアーユルヴェーダ。
インド5000年の叡智は、現代を生きる私たちにも深い癒しをもたらします。そんな伝統療法の日本での普及を支えてきたのが、一般社団法人日本シロダーラ協会。
今春から、より総合的に学べる「アーユルヴェーダヘルスケア学院」を始動すると聞き、代表の田畑優美子さんに、発足秘話を伺いました。
取材・文◎近藤圭子 提供◎アーユルヴェーダヘルスケア学院

神秘に包まれたアーユルヴェーダを追求

「5000年もの間、受け継がれてきたアーユルヴェーダを、現代に活かせる形でお伝えしていくこと。それは私の使命だと思っています」

こう話すのは、一般社団法人日本シロダーラ協会代表理事の田畑優美子さんです。

〝シロダーラ〟とは、アーユルヴェーダの施術の一つ。仰向けのクライアントの額にオイルを静かに落とし、脳に働きかけます。その普及に尽力してきた田畑さんは、この度、アーユルヴェーダヘルスケア学院を設立し、人材育成に一層力を入れていくことになりました。

今でこそ全国規模で活躍する田畑さんですが、もともとは、自宅の一室でエステサロンを開いた一セラピストでした。看板も出せずに「本当にこっそりと」開業し、集客に苦戦。試行錯誤の末、予約の取れないサロンに育て上げました。顧客にもっと貢献したい思いから、アーユルヴェーダに行きつきます。

「なかでもシロダーラが素晴らしいと思い、海外でライセンスを取りました。ところが、施術をしても、結果が出なかったのです」

お客さまを喜ばせたい一心の田畑さんは、さまざまな先生に付いて勉強します。すると、あることに気づきました。

「技術ばかり学んでもダメなんですね。オイルをどこに落とすのか、それはなぜなのか……。理論を知らなければ、結果は出ないのです」

しかし、そこは神秘のベールに包まれたアーユルヴェーダ。理論の解釈は人によってさまざまでした。田畑さんは、その中から真髄ともいえる共通項を見つけ出し、理論を技術に反映。するとお客さまの反応が変わっていったと言います。

「ただ、真に結果が出るシロダーラの施術は、本当に難しいです。施術者がストレスを抱えるくらいに」

そこで田畑さんが着手したのが、施術を助けるためのシロダーラ設備の開発でした。理論通りの施術を再現しやすくしたのです。

「これからは、私だけが使うのではなく、広めることも必要かもしれない。そう思って、日本シロダーラ協会を設立し、普及活動を始めました」

アーユルヴェーダと出合って
私のセラピーライフはこう変わった!

荒木比佐子さん
アーユルヴェーダヘルスケア学院 副学長
アーユルヴェーダサロン A lucky オーナー

自宅サロン開業当初は友達だけが通うサロンで、1カ月の売り上げが1万円にも満たない月も。やむをえず副業で生計を立てていましたが、シロダーラを導入すると数カ月先まで予約が埋まり、お客さまの口コミでご紹介が広がり、人気店となった今では副業をやめました。そしてこのたび学院の副学長の任を受け、講師として、またセラピストとして、このストレス社会にシロダーラやアーユルヴェーダの素晴らしさを伝えることができ、毎日、楽しく活動しています。

シロダーラとアーユルヴェーダライフを普及

田畑さんは当時を振り返り、「日本人の私が作った設備が果たして通用するのか、不安があった」と明かします。そこで、脳波測定を実施。シロダーラの成果が出ていれば、リラックス状態を示すシータ波やアルファ波が測定されるはずです。

「結果は、お医者さまが驚くほどでした。これならば、他の方にも不安なく使っていただけると確信しました」

そうして日本シロダーラ協会では、ダーリスト(シロダーラの施術者)を養成し、現在は、全国各地でダーリストが活躍しています。

田畑さんが行ってきたもう一つの看板講座が「アーユルヴェーダライフ講座」です。地元新聞社からの依頼で始まったこのカルチャースクールは、好評により定番になりました。講座ではアーユルヴェーダの基礎知識のほか、身体に優しいおやつやキッチンサプリ作り、ハンドマッサージなど、生活に活かせるアーユルヴェーダをさまざまな角度から伝えています。

「サロンを経営している受講生は、お客さまにセルフケアをお伝えできるようになったそうです。皆さんが、学んだことを活用してくださって、嬉しく思っています」

コロナ禍でオンライン開催に切り替えたことも奏功し、口コミで評判が広まっています。

最古で最先端の医学を学べる環境を

田畑さんが日本シロダーラ協会を立ち上げて10年。今後は、アーユルヴェーダヘルスケア学院として教育事業を行っていきます。

「アーユルヴェーダをお伝えできて、本当に嬉しいんです。先日も、娘さんのご病気に悩むお母さまがいらっしゃいました。『自分を責める気持ちがシロダーラで解放された』と、私をハグして感謝してくださって……。アーユルヴェーダは、最古でありながら最先端の医学。昔の人は、なんてすごいものを残してくれたんでしょう」

一方、日本シロダーラ協会では、医師や、インド国家資格のアーユルヴェーダドクターと連携して、研究に取り組んでいきます。

「お医者さまにしかできないこともあります。私たちセラピストは医療の周辺産業として、セルフケアを伝えたり、病気の手前の方をケアしたりすることが大事。私たちだからこそ、できることがあるのです」

アーユルヴェーダによるヘルスケアを伝え続けてきた田畑さん。これまでの実績が認められ、本場スリランカの大学に新設されたアーユルヴェーダメディカルヘルスケア学科の学科長に就任しました。現地での研修プログラムにも、期待が高まります。こちらの詳細は、改めて詳しく紹介していきます。

そんな田畑さんはこの4月、アーユルヴェーダヘルスケア学院として初めての説明会を計画中。レクチャーや実習を交えた内容で、田畑さんも楽しみにしているそうです。

アーユルヴェーダヘルスケア学院 事業説明会 4月開催

アーユルヴェーダヘルスケア学院
http://ayurveda-hc.com/