第1回 ヒーリングミュージックとは?

セラピストのためのヒーリングミュージック連載がスタートしました。
毎回お悩みや目的別に選曲し、サロンでのご提案はもちろん、ご自身のケアや学びにもお役立ていただけます。連載第1回は、まずは「ヒーリングミュージック」とはどんなもので、私たちの心身にどのような影響を与えているのかを解説。サンプル音源ページもご用意しているので、是非実際に聴いて、癒しの音色を体感ください。
文◎前田牧子(株式会社デラ)
“癒される音楽”だけに留まらない
私たちは日々、知らず知らずのうちに多くの刺激にさらされています。仕事の緊張、人間関係のストレス、情報過多による疲労——こうした負荷が積み重なると、心と身体のバランスは簡単に崩れてしまいます。そんな現代の生活にそっと寄り添い、調子を整えてくれる存在が「ヒーリングミュージック」です。
ヒーリングミュージックとは、単に“癒される音楽”というだけではありません。心や身体の緊張をやわらげ、穏やかな状態へと導くことを目的に作られた音楽の総称です。ゆったりとしたテンポや心地よい音色、自然音などを取り入れ、聴く人がリラックスしたり、集中しやすくなったり、眠りにつきやすくなるよう工夫されています。

癒しの鍵は、自然界にあふれる「1/f ゆらぎ」
たとえば、ゆったりとしたテンポの音楽を聴くことで、副交感神経が優位になり、呼吸は自然と深くなるでしょう。また、自然音を取り入れた楽曲は、脳の緊張をほどき、安心感をもたらすことが知られています。
特に、波の音や川のせせらぎなどに含まれる「1/f ゆらぎ」は、人が心地よさを感じやすい特徴があります。「1/f ゆらぎ」とは、自然界に存在する音や光、空気やものの動きに生まれる不規則なゆらぎのことです。
私たちの心拍や呼吸のリズムにも同じゆらぎが存在するため、1/f ゆらぎの音に触れると、身体のリズムが自然と整い、深いリラックスへと導かれます。ヒーリングミュージックの多くが自然音を取り入れているのは、この“1/f ゆらぎ”が背景にあるのです。
▼サンプル音源『春のせせらぎ』

理論だけに頼らず、自分の気分に従ってみて
ヒーリングミュージックは、日々の生活を心地よくサポートしてくれることでしょう。聴き始めて数分で呼吸を深くし、肩の力をそっと抜いてくれます。
また自然音を組み合わせた楽曲に限らず、好きな楽器やその日の気分に合った音楽を聴くことは、安心感につながり、日常の緊張を静かにほどいてくれます。ゆっくりとしたテンポやシンプルなメロディは、心のざわつきを落ち着かせ、気持ちを整える手助けになります。
▼サンプル音源『緊張緩和のための音楽』
▼サンプル音源『至福の眠りの音楽』
ヒーリングミュージックの魅力は、手軽に取り入れられること。仕事中のBGM として、夜のリラックスタイムに、あるいは通勤中のイヤホンで——生活のどんな場面にもそっと溶け込みます。
音楽を“聴く”というより、“浴びる”ように身を委ねることで、心身のリズムが少しずつ整っていくのを感じられるでしょう。

ー
第1回では、まずはヒーリングミュージックがどのようなものであるかを紹介しました。第2回以降は、お悩みや目的別におすすめしたい楽曲を紹介していきます。サロンBGMや、クライアントへのご提案、そしてセラピスト自身のセルフケアとして、音楽で癒しの相乗効果が生まれます。
Profile
前田牧子さん
株式会社デラ 企画制作部 プロデューサー。プライベートでは、シンギングボウルセラピスト、AEAJ認定アロマテラピーアドバイザーの資格も取得。日常に癒しを取り入れるライフワークを実践している。●株式会社デラ https://www.della.co.jp
●Instagramアカウント @della_healingmusic









