薬剤師

■何ができる資格?

薬剤師は、薬の専門家として調剤・服薬指導・医薬品管理などを担う国家資格です。医師の処方に基づき正確に薬を調剤し、患者の状態や副作用を考慮した服薬指導を行います。近年では在宅医療やチーム医療にも積極的に関わり、医療安全や地域医療の質向上に貢献しています。医薬品に関する深い知識を持ち、医療と生活の架け橋となる職種です。

●主な業務内容

・医師の処方箋に基づく調剤、投薬
・服薬指導、副作用や相互作用のチェック
・在宅患者の薬物療法支援(訪問服薬指導)
・医薬品の在庫管理、品質管理
・医療機関・薬局・製薬会社との連携
・OTC(市販薬)の販売や健康相談
・公衆衛生活動(感染症対策、健康フェアなど)

●活躍の場

・病院・診療所(病院薬剤師)
・調剤薬局・ドラッグストア(保険薬剤師)
・製薬企業・CRO(臨床開発、品質管理、学術)
・行政機関(厚労省、都道府県など)
・大学・研究機関(教育・研究)
・在宅医療・訪問看護ステーションなど

 

■資格取得へのSTEP

薬学部(6年制)に入学・卒業

・高校卒業後、大学の薬学部(6年制)に進学
・医療薬学、薬理学、製剤学などを幅広く学ぶ
・5年次から実務実習(病院・薬局での臨床実習)が必須

薬剤師国家試験の受験

・卒業見込みまたは卒業後に国家試験を受験
・合格率は毎年65〜75%程度

国家試験合格後、都道府県に登録して薬剤師免許取得

・登録後、正式に「薬剤師」として業務が可能に

 

■資格取得後には?

●資格更新や有効期限

薬剤師免許は原則として有効期限なし・更新不要(現時点では)
※ただし、「薬剤師の資質向上」が求められており、生涯学習は努力義務とされている

●就職

病院薬剤師、調剤薬局、ドラッグストア、製薬企業、治験関連業務、行政官、公務員、大学院進学など、多様な選択肢がある

●スキルアップ・専門性の向上

・認定薬剤師制度(研修認定薬剤師、在宅療養支援認定薬剤師など)
・専門薬剤師(がん、感染症、精神科、小児科など)制度あり
・大学院進学により研究・教育者としての道も開かれる

●今後の展望

超高齢社会において、在宅医療や地域連携が拡大中。オンライン服薬指導、AIによる調剤支援など、ITとの連携が進む分野でもある。

●セラピストがこの資格を取得する意義

セラピストにとって薬剤師資格は、「自然療法×西洋医学」の融合を実践的に可能にする国家資格です。薬の作用や副作用を深く理解することで、体に優しい施術やセルフケア提案にも説得力が増します。自然療法を重視する方にも、エビデンスに基づいた薬学的な視点を取り入れられるため、より幅広いニーズに応える活動が展開できます。根拠ある健康支援を目指すセラピストに最適な資格です。

項目 内容
資格の種類 国家資格(厚生労働省)
対象者 薬を使用する患者全般、健康相談を希望する生活者
主な業務 調剤、服薬指導、薬歴管理、在宅医療支援、OTC販売、健康相談
必要な学習年数 大学の薬学部(6年制)
国家試験 年1回(3月)、合格率約65〜75%
資格取得後の進路 病院、薬局、ドラッグストア、製薬会社、研究機関、行政、在宅医療など

※内容は変更される場合があります。詳細は随時、各団体や官公庁の公式サイトにてご確認ください。

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