「MTI」マッサージセラピー・インスティテュート

Profile
國分利江子さん
MTIクリエイティブディレクター兼校長。アメリカNY州政府認定マッサージセラピスト。癒しのリラクゼーションを越えた「ヘルス・プロフェッショナル」としてのマッサージセラピストの育成に邁進中。

医師とは異なる見地で
機能回復を実現

今の施術で、クライアントの身体を機能改善まで確実に導くことができますか？　機能改善とは、単に「気持ちよかった」という施術ではなく、身体のその部位が正常に動くようになるまでのことを指します。

たとえば「足のむくみがつらい」というクライアントがいた場合、「太ももとふくらはぎをほぐしてリンパを流します」というＡさんと、「縫工筋、平目筋、腓腹筋の状態をパルペーション（触診）で確認し、各筋肉の緊張を緩める手技を施し、細胞間に溜まった水分を血液循環に戻します」というＢさんの、どちらのセラピストから施術を受けたいと思うでしょう。大事な時間とお金を使うのだから、確実に変化を作り、結果を出すＢさんを選ぶ方が多いのではないでしょうか。

「コロナ禍で健康志向が高まる中、多くのクライアントが『確実に身体を回復させてくれるセラピスト』を求め始めています。こうしたニーズに応える施術を行うには、筋解剖学を理解し、繊細にパルペーションできる感性を養い、施術計画を立て、身体の機能を確実に回復させる技術が必要となります」

そう話すのは、10月に開校するマッサージセラピー・インスティテュート（MTI）の校長を務める國分利江子さん。長年、米国NY州政府認定マッサージセラピストとして活動しており、自身でもオイルマッサージの本質に触れるような施術を提供されています。

例えば、クライアントが脳出血による脳損傷から下半身麻痺が残り、医師からは「あなたは一生、車いすです」と宣告された方がいました。けれど初回の施術時、医師も見放した男性の身体に、國分さんは回復の可能性を見出したのでした。

「私は医師ではないので、『治る』とも『治らない』とも言えません。けれど、セラピストの範囲としてその時感じたのは、足の感覚が死んでしまったというよりも、〝静かに眠っている〟という感じだったので、まだできることがあるのではないかと思ったのです。筋解剖学はもちろん神経学も駆使して、どうしたら症状を改善できるかを必死で考えました。そこで、脳は受動的な物体であることに気づいたのです。マッサージを通して外から刺激を与えていけば、まず脳で受動する神経が働き始め、神経の可塑性などにより、最終的に運動神経にも影響を与えるのではないかという仮説を立てて施術に臨みました」

このように、医師とは違う見地からクライアントの身体を把握し、機能回復へと導く本格的なオイルマッサージができるセラピストが増えたら、メディカルとセラピーの融合はさらに質の高いものになっていくでしょう。

実際にこの施術を受けた帯津良一先生（帯津三敬病院名誉院長）、池川明先生（池川クリニック院長）、降矢英成先生（赤坂溜池クリニック院長）、森本義朗先生（国際統合リハビリテーション協会代表理事）からは、「素晴らしい」「もう一度受けたい」「こういう本格的なオイルマッサージがあることを世の中に知ってもらいたい」などのお声を頂戴しています。

医師も認める本格的なオイルマッサージは、すでにアメリカでは病院内でも採用され、院内に併設のマッサージルームでクライアントを回復させていくセラピストが必要とされています。こうしたレベルの本格的なオイルマッサージを習得できるＭＴＩ。単なる癒しを越えたその先へ―セラピストとしての可能性を広げていく未来がここにはあります。

施術は学んでも身体の使い方を学んできていないセラピストの99％が腱鞘炎や慢性の腰痛、肩こり、専門性の高い本科カリキュラム「レベル１」では…
①体系化された筋解剖学（骨学・筋肉学）
②アセスメント（姿勢や身体の症状の見立て）
③SOAPプラン（各クライアントの症状に完全に個別対応する施術プラン）
④ボディメカニクス（身体を傷めない身体の使い方）
⑤ディープティシュー（皮膚だけでなく身体の深部の筋肉や筋膜にまで効果を出す技術）
を習得。その後、「レベル２」「レベル３」で専門性を高めていきます。