特別インタビューVol.3 「グラウンディング調律師™ 山敷晶さん」

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第3回目は、鶴見のサロン「ソウルノック セルフケアスタジオ」でセラピーを行う山敷 晶さん。元夫からのDV被害・出産・逃亡を経てヒプノセラピーに辿り着き、そこで、自分自身と繋がる感覚=グランディングの大切さに気づきます。アフリカ太鼓を叩くパーカッショニストでもあり、ヒプノセラピー、ドラムセラピーなどその人に合わせたカスタマイズなセラピーを行い、グラウンディング調律師™として活動する山敷さんに、自分と繋がる大切さについて伺いました。

取材◎本誌編集部


山敷晶(やましきあき)
グラウンディング調律™開発者、SKドラムセラピー™開発者、パーカッショニスト、ドラムワークショップ・ファシリテーター。ABH米国催眠療法協会認定ヒプノセラピスト、LANI HOLISTIC ACADEMY of CANADA認定 LANIセラピスト™(LANIヒーリング™プラクティショナー、LANI MT™ プラクティショナー、LANIアロマ™ セラピスト)。日本アロマセラピー統合医学協会認定メディカルハーブセラピスト。惹き寄せ習慣研究所認定 惹き寄せ習慣ナビゲーター。日本キネシオロジー総合学院認定 仮面心理学ファシリテーター
SOULKNOKCK selfcarestudio http://www.soulknock.net/

“私は幸せになってはいけない。苦しまなくてはならない”と思い込んでいました

Q.以前は音楽活動や都内で輸入民芸雑貨兼カフェをオープンしていたそうですが、どのようなきっかけでセラピストへと転身したのですか?

 私は小さな頃から太鼓が大好きで、20代で西アフリカの太鼓ジャンベに出会いました。毎日毎日、太鼓に明け暮れる日々。その後、ケニアへ飛び立ち、今度は現地の村でジャンベではなく東アフリカの太鼓を学びます。太鼓を叩いている時は、”私を認めて、私を愛して!”という欲求から解き放たれ、”自分を空っぽにしてゆだねる”という感覚があって、とっても心地よかったんです。帰国後は、太鼓のワークショップを開き、高円寺で輸入民芸雑貨店兼カフェ「ぱちか村」をオープンしました。
 その後、お店で知り合った男性と付き合いますが、すぐに言葉の暴力が始まりました。存在を否定されるようなひどい言葉を言われても、締めくくりに「一番愛している」と言われると、「こんなに私を思ってくれる男性は他にいないんじゃないか?」と感じてしまい、「彼を怒らせる自分が悪いんだ」と思うようになりました。
 その内に言葉だけではすまなくなり、殴る蹴るの暴力をふるわれるようになります。肉体的な激しい暴力をふるわれても、「お前は俺の全てだから」と言われると「私が愛されている深さの現れなんだ」と受け入れてしまい、「この人と一緒にいたらダメだ」と分かっている自分がいながらも、別れることが出来ませんでした。そして、ついには結婚してしまいます。ちなみにこの頃、まさか自分がDV被害にあっているなんて思ってもみませんでした。
 その後、結婚生活は5年続きました。
 朝から晩までいつ怒り出すのか分からない恐怖と緊張感、肉体的な暴力は3ヶ月に一度、月一、そして週一へとエスカレート。子どもも出来ましたが、子どもがいたら私が仕事を続けることが出来ないという理由から、遠く離れた彼の実家に預けられてしまいました。
 ある日、ひどい暴力が3日間続きました。彼はもう「お前を愛しているから」とは言いません。変わりに、「お前が悪い」と言うようになっていました。ついに私は「このままでは死んでしまうかもしれない」と思い、痛む足を引きずり、逃げ出しました。
 しかし、「私が悪い」と思い込んでいるため、実家や友達は頼ることが出来ません。温泉宿の住み込みの仲居の仕事を見つけ、雇ってもらいました。数ヶ月経ち、仲居仲間に事情を話すと「あなたは悪くない、それはDVだよ」と言ってもらえ、ようやく、「私、許されてもいいのかも……」と思えるようになりました。
 その後は実家に戻り、弁護士を立て離婚が成立。この頃には、今まで必死に抑圧してきた”恐怖”が爆発するようになり、暴力を連想させるようなニュースや広告を見ては震え、子どもを手放してしまったこと、カフェや太鼓のワークショップのお客さんを裏切ってしまったという罪悪感から”私は幸せになってはいけない。苦しまなくてはならない”と思い込むようになっていました。
 しばらくすると、「どうして私は暴力を受け入れていたんだろう。理解しないと、ここから動けない」と考えるようになり、その心のメカニズムが知りたくて、カナダにヒプノセラピーを学びに行きました。

Q.カナダで学んだヒプノセラピー(催眠療法)で、その心のメカニズムが分かったのですか?

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 そうですね。セラピストの勉強を進める中で、自分を追いつめたものがだんだんと分かりました。ヒプノセラピーは、セラピストに誘導され、自分が感じる・見えるビジョンを口に出しますよね。答えは、全て自分の中にあったんです。
 私の経験からですが、DVの関係は、暴力をふるう側と、それを受け入れる側がいて成立します。暴力をふるう側は、「こんなにひどいことをしても、それでも自分の側に居てくれる」ということで相手からの愛を感じます。暴力をふるわれる側は、暴言や暴力の後に発せられる”こんなに愛しているからこそ”という言葉や行為に愛を感じてしまいます。そして、心は傷つくのを恐れ、思考は自分を守ろうとしてくれるので、恐怖という感覚をどんどん麻痺させていくので、次第に感情が感じづらくなっていくんです。だから、何とか耐えることが出来るようになってしまうんですよ。
 さらに、言葉の暴力による洗脳で、「彼を怒らせてしまう私が悪い」と思い、「彼が怒らなくなれば、うまくいくのでは?」という期待から、抜け出せなくなってしまったんだと思います。
 あとは、普段から、ささいなことに小さな愛を感じることが出来ている人は、このような関係にはなりにくいと思います。DVは、愛情を確かめたいという欲求が強く、激しい愛情表現でしか愛を感じることが出来ない、共依存の関係で起こりやすくなります。また、離婚が成立してからは、”自分は被害者だ”と強く思うようになっていましたが、その状況を選択していたのは自分自身だったんだ、ということに気づくことが出来たのも大きかったです。
 しかし、どんな状況でも暴力は絶対に許されることではありません。言葉や身体の暴力に気づいたのなら、耐えないで、逃げても良いんです。

グラウンディングって、「本当のその人に戻る」状態だと思うんです

Q.現在、グラウンディング調律師™として活動してますが、なぜ”グラウンディング”か大切なのでしょうか。

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 グラウンディングって、「地球や大地と繋がる」とか表現されますが、ちょっと分かりずらいですよね。分かりやすく言うと、グラウンディングって、「本当のその人に戻る」状態だと思うんです。
 何かに夢中になっている時、心の底から楽しい時、人は”他者からどうみられているか”なんて気にせず、自分自身と確かに繋がっています。あの感覚です。本来の自分でいれたら、自信を持って人生の選択が出来るし、安定した感覚があると思うんですよ。他者の評価で生きるのではなく、自分がどうしたいか。そしてやりたいことを自分に許可してあげれるようになると、きっと他者とのコミュニュケーションにも変化があると思うんです。
 私、DVを受けていた頃はそんな感覚まったくありませんでした。常に相手の気持ちがありきの不安定な状態で、自分自身で決めることも出来ずにいましたから。「自分がどうしたいか」なんて思いもしなかったし、自分と繋がっている感覚なんてありませんでした。太鼓を叩いていた時は、確かに自分と繋がっていたんですけど。
 なので、グラウンディングはとっても大事です。そもそも、私たちの価値観は育つ環境や他人の言うことで形成されていることが多いですよね。それは本来の自分とは言いがたい状態です。なので、まずは自分が本当はどういう物や事、食べ物や色が好きか、自分自身を知ることが本当に大切です。自分に合った仕事のやり方、自分の好きな感情表現、自分の好きなリズム、他の人にはどうか分からないけど、”自分にとっては正しい、美しい”という感覚。自分を知ることが、グラウンディングへと繋がっていきます。
 私のサロンでは、ヒプノセラピーやアロマなどの他に、本来の自分のリズムを知り、自分との深い信頼関係を得るよう調律していく「グラウンディング調律™」というメニューも行っています。

Q.太鼓を使ったドラムセラピーというものもされてますが、どのようなセラピーなのでしょうか。

 自分の中から、ピュアなエネルギーを出し切ってもらえるセラピーです。私たちの日常は情報に溢れ、常に頭で考えるクセがついています。グラウンディングは、五感を感じれている状態でもあります。
 太鼓は、聴く・感じる・触れる・鳴らす、共鳴するなど感覚をフルに使います。自分の五感、身体と、音を通して繋がりやすくなると思います。
 太鼓にうまい、下手、なんてありません。思い切り出しきって、本来の自分の状態に戻りましょう!

今日から実践できる!
おすすめセルフケア「私として生きる」

山敷さんがおすすめするセルフケアは、日常で自分の五感を感じ、意識してみること。
今日は寒いな、風が強いな、味が濃いな、この触感は固いな、これは好きだな、嫌いだなetc…。何気なく感じていることを、改めて意識して、五感を感じ、「私として生きる」状態をつくりましょう。

HOW TO
POINT1. “色”を細かく感じてみましょう!
赤や白、青などの色を「濃い赤」「どう赤いのか」など細かく感じてみる。

POINT2. 口に出して言ってみよう
「寒いな」「美味しいな」「嬉しいな」「キレイだな」「好きな香りだな」など、感じたことを声に出してみましょう。声に出すことで、思いではなく、しっかりとした感覚へと変化します。一人暮らしの人は、どんどん独り言をいって自分と仲良くなりましょう笑!

今すぐチェック!「グラウンディング」出来ているかが分かるセルフ診断

本当の自分自身でいられているか、グラウンディング状態チェックを行ってみてください。

 


合計:

診断結果

1つでも当てはまれば、グラウンディングが浅くなっています。3つ以上当てはまれば、グラウンディングが出来ていない状態、5つ以上該当する場合は、ほとんど自分を感じられていない状態です。今すぐ、グラウンディングに取り組んでみましょう!

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